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2025.08.27 コラム

【特定技能:宿泊分野】ホテル・旅館での仕事内容(フロント、接客、レストラン)を徹底解説

【特定技能:宿泊分野】ホテル・旅館での仕事内容(フロント、接客、レストラン)

【特定技能:宿泊分野】ホテル・旅館での仕事内容(フロント、接客、レストラン)を徹底解説

人手不足が深刻化する日本の宿泊業界において、外国人材の活躍が不可欠となっています。中でも、2019年4月に導入された在留資格「特定技能」は、即戦力となる外国人を雇用できる制度として、多くのホテルや旅館から注目を集めています。

本記事では、特定技能「宿泊」分野に関心のある外国人の方や、受け入れを検討している企業担当者様に向けて、その具体的な仕事内容、必要なスキル、制度の概要などを網羅的に解説します。

特定技能「宿泊」とは?インバウンド需要を支える重要な在留資格

特定技能「宿泊」は、日本の宿泊業界における人手不足を解消するため、専門的な知識とスキルを持つ外国人材を受け入れることを目的とした在留資格です。

制度の目的と背景:なぜ今、宿泊分野で外国人材が必要なのか

日本の観光業は、新型コロナウイルスの水際対策緩和以降、急速なインバウンド需要の回復を遂げています。出入国在留管理庁のデータによると、特定技能外国人の数は年々増加傾向にあり、宿泊分野においてもその重要性は増すばかりです。しかし、その一方で、宿泊業界の人手不足は依然として深刻な課題であり、特に多言語対応が可能な人材の確保は急務となっています。

このような背景から、特定技能「宿泊」は、日本の観光立国を支える上で欠かせない重要な役割を担っているのです。

特定技能1号と2号の違い:キャリアパスと将来性

特定技能制度には「1号」と「2号」の2つの区分があり、キャリアパスに大きな違いがあります。

項目 特定技能1号 特定技能2号
在留期間 通算上限5年 上限なし(更新可能)
技能水準 一定の業務を遂行できる水準 熟練した技能(監督者レベル)
家族帯同 不可 要件を満たせば可能(配偶者、子)
対象業務 フロント、接客、レストランサービス等 1号の業務に加え、管理業務

2023年6月の制度改正により、宿泊分野でも「特定技能2号」への移行が可能となりました。これにより、長期間日本で働き続けたい方や、家族と一緒に暮らしたい方にとって、より魅力的なキャリアプランを描けるようになりました。

【職種別】特定技能「宿泊」の具体的な仕事内容

特定技能「宿泊」の資格を持つ外国人は、宿泊施設において「フロント」「接客」「レストランサービス」といった中核業務に加え、それに付随する多様な業務を担うことができます。

① フロント業務:ホテルの「顔」としての多岐にわたる役割

フロントは、お客様が最初に接する「ホテルの顔」ともいえる重要なポジションです。正確な事務処理能力と、高いコミュニケーション能力が求められます。

  • チェックイン・チェックアウト対応: 宿泊客の受付、鍵の受け渡し、宿泊台帳の管理など。
  • 予約管理・電話応対: 電話やインターネット経由での宿泊予約の受付、変更、キャンセル対応。
  • 館内・周辺観光案内: 施設内の設備やサービスの説明、近隣の観光スポットや交通機関の案内。
  • 会計業務: 宿泊料金の精算、両替対応など。

② 接客業務:おもてなしの心で顧客満足度を高める

お客様が快適に滞在できるよう、心を込めた「おもてなし」を提供する業務です。お客様のニーズを先読みし、臨機応変に対応する力が求められます。

  • 施設内の案内: ロビーや客室、レストランなどへの案内。
  • 荷物の運搬・預かり: お客様の荷物を客室まで運んだり、クロークで預かったりする。
  • 問い合わせ・クレームの一次対応: お客様からの様々な質問に答え、要望やクレームに丁寧に対応する。

③ レストランサービス業務:食の体験を豊かにする専門スキル

ホテルや旅館内のレストランで、お客様に快適な食事の時間を提供する業務です。料理や飲み物に関する知識も必要となります。

  • 席への案内・注文受付: お客様を席へ案内し、メニューの説明や注文を受ける。
  • 料理・飲料の提供: 調理された料理や飲み物を、適切なタイミングでお客様の元へ運ぶ。
  • 下膳・テーブルセッティング: 食事後の食器を片付け、次の顧客のためにテーブルを準備する。
  • 衛生管理: レストラン内の清掃や食器の洗浄など、衛生基準を遵守する。

付随業務:幅広い業務で現場をサポート

上記の主要業務に加え、日本人の従業員が通常行っている範囲で、以下のような付随的な業務にも従事することが認められています。

  • 客室清掃・ベッドメイキング
  • 備品管理・補充
  • 館内での販売業務

⚠️ 注意点: これらの業務はあくまで付随的なものです。専ら清掃業務のみ、販売業務のみといった働き方は認められていません。

特定技能「宿泊」で働くために必要なスキルと資格

特定技能「宿泊」の在留資格を得るためには、専門的な技能と一定の日本語能力を証明する必要があります。

技能要件:「宿泊分野特定技能1号評価試験」の合格が必須

まず、宿泊業で働くための専門知識とスキルを測る「宿泊分野特定技能1号評価試験」に合格しなければなりません。この試験は、フロント業務、接客業務、レストラン業務、安全衛生など、幅広い分野から出題されます。

日本語能力要件:N4以上と「介護日本語評価試験」の両方が必要

日本語能力については、以下の2つの試験に合格する必要があります。

  1. 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic) または 日本語能力試験(JLPT)N4以上
  2. 介護日本語評価試験

「ある程度日常会話ができ、生活に支障がないレベル」の日本語能力が求められます。

試験免除のケース:技能実習2号からの移行

「宿泊」の職種で技能実習2号を良好に修了した方は、上記の技能試験と日本語試験がすべて免除されます。これにより、スムーズに特定技能へ移行することが可能です。

受け入れ企業(特定技能所属機関)の役割と義務

特定技能外国人を受け入れる企業(特定技能所属機関)には、外国人が安心して働ける環境を整えるための様々な義務が課せられています。

企業に求められる要件:協議会への加入と支援体制

受け入れ企業は、旅館業法に基づく「旅館・ホテル営業」の許可を得ていることに加え、国土交通省が設置する「宿泊分野特定技能協議会」の構成員になる必要があります。協議会は、制度の適正な運用と外国人材の保護を目的としており、企業は協議会からの指導や助言に従わなければなりません。

1号特定技能外国人支援計画とは?:安心して働くためのサポート

受け入れ企業は、外国人が日本で安定した生活を送れるよう、職業生活上、日常生活上、社会生活上の支援を行う義務があります。その具体的な支援内容を定めたものが「1号特定技能外国人支援計画」です。計画には、以下の項目が含まれます。

  • 事前ガイダンス: 雇用契約や日本のルールについての説明
  • 出入国時の送迎: 空港への送迎
  • 住居の確保: アパート探しの手伝いや連帯保証人になるなどの支援
  • 生活オリエンテーション: 役所の手続き、交通ルール、医療機関などの案内
  • 日本語学習の機会提供
  • 相談・苦情への対応
  • 日本人との交流促進
  • 転職支援(会社の都合で解雇する場合)

登録支援機関の活用:専門家のサポートで円滑な受け入れを実現

これらの支援を自社で行うことが難しい場合、その全てを国に登録された「登録支援機関」に委託することができます。登録支援機関は、専門的な知識と経験に基づき、企業に代わって外国人材への支援計画の作成から実施までを一貫してサポートします。煩雑な手続きや多言語での対応を任せることで、企業は受け入れ業務の負担を大幅に軽減し、本来の事業に集中することができます。

まとめ:特定技能「宿泊」は日本の観光業の未来を担うキャリア

特定技能「宿泊」は、深刻な人手不足に悩む日本の宿泊業界にとって、まさに救世主ともいえる制度です。外国人材にとっては、専門スキルを活かして日本で安定したキャリアを築く大きなチャンスとなります。

フロント、接客、レストランサービスといった多岐にわたる業務経験は、おもてなしのプロフェッショナルとしての成長を促し、将来的には「特定技能2号」へのステップアップを通じて、現場のリーダーとして活躍することも夢ではありません。


特定技能「宿泊」に関するご相談や、受け入れをご検討中の企業様へ

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