2025.03.12
コラム
人材不足解消への6ステップ!採用担当者がすべきこと 第3回
人材不足を解消する3つのステップ
採用がうまくいかず悩んでいませんか?適切な方法を知れば、人材不足の問題は着実に解消できます。以下の3つのステップを順に実践していきましょう。・求人広告の改善:ターゲットに響く広告作成のコツ
・採用面接の工夫:能力・適性を見抜く質問と評価方法
・採用後の育成・定着:オンボーディング、キャリアパス設計
それでは具体的な方法を見ていきましょう。
求人広告の改善:ターゲットに響く広告作成のコツ
効果的な求人広告は人材不足解消の第一歩です。まず重要なのは、求職者目線に立った職務内容の説明です。多くの企業が陥りがちな罠は、自社の希望や条件ばかりを列挙することですが、求職者が知りたいのは「この仕事で何ができるのか」「どんな経験が得られるのか」です。実際の業務内容や成長機会を具体的に示すことで、応募者の興味を引くことができます。次に、強調すべきは自社の魅力や差別化ポイントです。単に「働きやすい職場です」と抽象的に伝えるのではなく、「フレックスタイム制度を導入し、社員の93%が満足と回答」など、具体的な数字や事例を交えて説明することが効果的です。また、現役社員の声や実際の職場の様子を写真や動画で紹介することで、リアリティを持たせることも重要です。
求人媒体の選択も慎重に行うべきです。ターゲットとする人材がよく利用する媒体を選ぶことが基本ですが、近年では従来の求人サイトだけでなく、SNSやプロフェッショナル向けのネットワーキングサイトなど、多様な媒体を組み合わせることが効果的です。また、応募のハードルを下げるために、スマートフォンからの簡単な応募手続きや、気軽に質問できるチャットボットの導入なども検討に値します。
採用面接の工夫:能力・適性を見抜く質問と評価方法
効果的な面接は単なる質疑応答ではなく、候補者の能力と適性を多角的に評価する機会です。まず導入すべきは構造化面接です。これは全候補者に同じ質問をすることで、客観的な比較を可能にする方法です。例えば「困難な状況で創意工夫した経験」「チームでの協働経験」など、職務に関連する行動特性を問う質問を準備しておきます。次に、実践的なスキル評価を取り入れることも効果的です。プログラマー採用ではコーディングテスト、営業職ではロールプレイング、マネジメント職では事例分析など、実際の業務に近い課題を通じて能力を評価します。これにより、履歴書や面接での自己申告だけでは見えない実践的な能力を確認できます。
また、文化的適合性の評価も重要な要素です。能力が高くても組織文化とマッチしなければ、早期離職のリスクが高まります。「どのような環境で最も力を発揮できるか」「理想の職場環境とは」といった質問を通じて、候補者の価値観や働き方の希望を把握し、自社の文化との適合性を判断します。
面接官の訓練も見落とせない要素です。バイアスを最小限に抑え、一貫性のある評価を行うために、面接官向けのトレーニングやガイドラインの整備が必要です。複数の面接官による評価を合わせることで、より客観的な採用判断が可能になります。
採用後の育成・定着:オンボーディング、キャリアパス設計
人材の採用はゴールではなく、むしろスタートラインです。効果的なオンボーディング(新入社員受入れ)プログラムは早期離職を防ぎ、生産性の早期向上に貢献します。入社初日から1週間程度は、業務知識だけでなく、会社の理念や文化、社内コミュニケーションのルールなど、「仕事の仕方」に焦点を当てた研修が効果的です。また、新入社員にメンターを割り当てる制度も効果的です。メンターは業務上の疑問に答えるだけでなく、組織に馴染むためのサポート役としても機能します。ある調査によれば、メンター制度を導入している企業では、導入していない企業と比較して新入社員の1年以内離職率が約25%低いという結果が出ています。
中長期的には、明確なキャリアパスの提示が重要です。入社後のキャリア展望が見えないことは、若手社員の離職理由の上位にランクインしています。定期的なキャリア面談を通じて個々の希望を把握し、それに沿った成長機会を提供することで、従業員のエンゲージメントを高めることができます。
さらに、継続的な学習機会の提供も重要です。社内研修、外部セミナー、オンライン学習プラットフォームなど、多様な学習リソースを用意し、従業員のスキルアップをサポートします。特に、デジタルスキルなど、今後のキャリアに不可欠なスキルの習得を支援することは、従業員の将来への不安を軽減し、定着率向上につながります。
次は優秀な人材を採用する3つの戦略について見ていきましょう。
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