2025.03.13
コラム
人材不足解消への6ステップ!採用担当者がすべきこと 第4回
優秀な人材を採用する3つの戦略
優秀な人材がなかなか見つからず苦戦していませんか?効果的な採用戦略があれば、あなたの会社にも優秀な人材を惹きつけることができます。・企業の魅力発信:理念、ビジョン、従業員の声の活用
・他社との差別化:独自の福利厚生、働き方、採用広報
・最新の採用トレンド:ダイレクトリクルーティング、リファラル採用
それでは具体的な戦略を見ていきましょう。
企業の魅力発信:理念、ビジョン、従業員の声の活用
優秀な人材を惹きつけるためには、給与や福利厚生といった表面的な条件だけでなく、企業の本質的な魅力を効果的に伝えることが重要です。特に若い世代は「なぜ」その仕事をするのかという意義や目的を重視する傾向があります。企業理念やビジョンを明確に言語化し、それが日々の業務にどう反映されているかを具体的に示すことで、価値観の合う人材に強く響きかけることができます。実際の従業員の声を活用することも効果的な戦略です。社員インタビューや「A Day in the Life(一日の仕事)」のような動画コンテンツを通じて、実際に働く人々のリアルな姿を見せることで、応募者は自分がその環境に馴染めるかどうかをイメージしやすくなります。特に、入社を検討している層と似た属性(年齢、経歴、価値観など)を持つ従業員の声は説得力が高まります。
また、企業の社会的責任(CSR)活動や社会課題への取り組みを積極的に発信することも、特に社会的意義を重視する層に対して効果的です。環境問題への取り組み、地域貢献活動、多様性の推進など、企業が社会にどのような価値を提供しているかを示すことで、「この会社で働くことで社会に貢献できる」という実感を与えることができます。
他社との差別化:独自の福利厚生、働き方、採用広報
人材獲得競争が激化する中、他社と差別化された独自の魅力を打ち出すことが重要です。特に注目すべきは「ワークライフバランス」や「柔軟な働き方」に関する制度です。リモートワークやフレックスタイム制、週休3日制など、従業員のライフスタイルに合わせた柔軟な勤務体制は、特に若手世代や育児・介護と仕事を両立したい層に強く訴求します。独自の福利厚生も差別化ポイントになります。しかし、単に一般的な福利厚生を充実させるだけでなく、自社の文化や価値観を反映した特色ある制度が効果的です。例えば、学習意欲の高い組織文化を持つ企業であれば、書籍購入補助や外部セミナーへの参加支援など、成長を後押しする制度が効果的です。また、健康経営を重視する企業であれば、フィットネス手当やメンタルヘルスケアなど、従業員の健康維持をサポートする制度が魅力になります。
採用広報においても独自性を出すことが重要です。多くの企業が似たような採用メッセージを発信する中、自社ならではの個性や文化を率直に示すことで、「この会社にしかない魅力」を伝えることができます。例えば、失敗から学ぶ文化を大切にしている企業であれば、実際の失敗事例とそこからの学びを公開するなど、一般的な企業が避けがちな内容を敢えて発信することで、共感する人材を惹きつけることができます。
最新の採用トレンド:ダイレクトリクルーティング、リファラル採用
採用市場の変化に対応するために、最新の採用手法を積極的に取り入れることも重要です。ダイレクトリクルーティング(直接スカウト)は、受動的求職者にアプローチする効果的な手法です。LinkedInなどのプロフェッショナルネットワークや、各種人材データベースを活用して、必要なスキルや経験を持つ人材を特定し、直接コンタクトを取ります。特に専門性の高い職種や経験者採用において効果を発揮します。従業員リファラル(紹介採用)プログラムも、質の高い人材を効率的に獲得できる手法として注目されています。既存社員の人的ネットワークを活用することで、企業文化に馴染みやすい人材を見つけることができるだけでなく、採用コストの削減にも繋がります。実際に、リファラル採用された従業員は一般的な採用チャネルと比較して定着率が20〜30%高いというデータもあります。効果的なリファラルプログラムを運用するには、紹介制度の周知、適切なインセンティブ設計、紹介プロセスの簡素化などが重要です。
また、採用プロセスにおけるAIやデータ分析の活用も進んでいます。応募者の経歴やスキルを自動分析するAIツール、面接内容のテキスト分析、採用結果と入社後パフォーマンスの相関分析など、テクノロジーを活用することで、より効率的かつ効果的な採用判断が可能になります。ただし、AIによるバイアスの可能性に注意し、人間による最終判断を組み合わせることが重要です。
次は人材不足の根本的な解決策:3つの視点について見ていきましょう。
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